ウイスキーには、その味や香りだけでなく、歴史や背景、そして愛飲者たちの想いが詰まった「通称」があります。これらの通称は単なる愛称ではなく、そのウイスキーの個性や物語を象徴するものです。
通称は単なる愛称ではなく、そのウイスキーの個性や物語を象徴するものです。
「アイラの女王」でしられるボウモア・「アイラの王」として知られるラフロイグ、あるいは「シングルモルトのパイオニア」と称されるグレンフィディック。名前を聞くだけで、その独特な風味や香り、時にはその誕生の物語までもが頭に浮かぶかもしれません。
この記事では、そんなウイスキーの通称に焦点を当て、どのような背景や魅力がそれぞれの銘柄に込められているのかをご紹介します。ウイスキー好きの方も、これから楽しもうとしている方も、新しい視点でウイスキーを知ることができるかもしれません。
ウイスキーをプレゼントする際、私はそのウイスキーの「通称」も一緒に紹介するようにしています。
その通称を聞くだけで、ウイスキーに詳しくない人でもなんとなくその特徴がイメージしやすくなります。
・2018年からウイスキーにハマるも、山崎、白州、響を購入することが出来ず、様々な方法を模索。毎年購入できる本数が増える
・バーテンダー、酒卸業者、酒屋さんのように特殊な知識やコネが無くても山崎、白州、響が購入できる方法を紹介しています。
ジャパニーズウイスキー
白州(ハクシュウ) :「森のウイスキー」「森薫るウイスキー」
理由: 南アルプスの森に囲まれた蒸留所で作られることから名づけられました。蒸留所の周辺環境が緑豊かで自然が深いことに加え、ウイスキーの風味にも爽やかな草木の香りや清涼感が感じられるため、「森」を象徴するイメージがつきました。
個人的に一番好きなウイスキーで、一番好きな「通称」です!
初めて飲んだ時にこれほどしっくりきた「通称」はなかったです
白州に「森薫るウイスキー」と付けた人は天才
スコッチウイスキー
マッカラン(The Macallan): 「シングルモルトのロールスロイス」
理由: スコットランドのスペイサイド地方にある「マッカラン」は、高品質でリッチな風味を持つシングルモルトとして世界中で評価されています。「ロールスロイス」の通称は、最高品質や贅沢の代名詞としてのイメージからきています。
一番有名なウイスキーの通称で、私も最初に知った通称です。
本当にマッカランにピッタリですね。
ラフロイグ(Laphroaig): 「アイラの王」「You either love it or hate it.(好きになるか、嫌いになるかのどちらか。)」
理由: ヨード香やピート(泥炭)を炊いたようなスモーキーな香りに加え、薬草のようなニュアンスが感じられる個性的な風味を持つため。アイラモルトの中でも群を抜いて特徴的な香りが「アイラの王」と呼ばれる理由です。
ラフロイグの味は暴力的で、潮と煙と湿った木材の匂いが、容赦なく舌と記憶に刻み込まれます
それでも飲み続けた先に、その破壊力の先に見える奇妙な味わいが人を魅了し続けると考えてます
スプリングバンク: 「モルトの香水」
理由: その複雑でフルーティーな香りが「香水」にたとえられることがあります。スプリングバンクの製法には蒸留を三回と二回半の間で行う独特の方法が使われており、それが他にない香りを生み出しています。
まるで熟成の終わりを待つウイスキーの樽の中に閉じ込められた時間でした。幻のウイスキーなので購入するは、山崎以上に難しい。
グレンモーレンジ(Glenmorangie): 「完璧すぎるウイスキー」
理由: グレンモーレンジは、エレガントでバランスの取れた味わいが特徴です。特に、樽へのこだわり(主にバーボン樽)や柔らかい水の使用が品質を引き上げており、「完璧すぎる」と評価されています。
めっちゃエレガント。甘さもあるけど、それだけじゃなくて奥にちゃんと深みもある。女性人気が高い
ザ・グレンリベット(The Glenlivet): 「はじまりのシングルモルト」
理由: 1824年に公式免許を受けた最初のシングルモルト蒸溜所として、その歴史的意義から「はじまり」とされています。また、多くのシングルモルトのスタイルの基礎となる味わいも評価されています。
これバランスめっちゃいいです。飲みやすいけど、その中にちゃんと芯がある感じ。誰にでもオススメできます
ハイランドパーク(Highland Park): 「北の巨人」または「北の孤高」
理由: スコットランドの北端、オークニー諸島にある蒸溜所で作られるウイスキーで、独自のピートを使った深みのある風味が特徴です。「北の巨人」や「北の孤高」として知られ、その厳しい自然環境を思わせる力強さを表現しています。
甘さとスモーキーさがしっかり両立してて、どっちもハイレベルな感じがすごい。飲むたびに新しい発見ある
グレンフィディック(Glenfiddich): 「シングルモルトのパイオニア」
理由: 1960年代、世界で初めてシングルモルトとして国際的に販売を行い、シングルモルト市場を開拓しました。その功績から「パイオニア」と呼ばれています。
グレンリベットと同様に、初心者おススメの1本です。個人的には飲みやすさはこちらの方が上です。
ボウモア(Bowmore): 「アイラの女王」
理由: アイラモルトの中でもスモーキーさとフルーティーさのバランスが取れており、エレガントで品のある味わいが「アイラの女王」と称されています。
甘さとスモーキーさが見事に調和している1本です。
スモーキーなウイスキーが苦手な人でもボウモアは好きな人が多いです
タリスカー(Talisker): 「海のスコッチ」
理由: スカイ島の海辺に建つ蒸溜所で作られるタリスカーは、潮風を感じさせる塩っぽい風味が特徴で、「海」を思わせる味わいが支持されています。アイラ島のモルトウイスキーに味わいは似ていますが、スモーキーな味わいは少し抑えられ、代わりに潮気が強いです。
スパイシーかつスモーキー。そして甘くて塩気の味わいも感じる刺激的な1本です。
スコッチの中で一番ハイボールがあうのがタリスカーと断言できます
アメリカンウイスキー
バッファロートレース(Buffalo Trace): 「ケンタッキーの伝説」
理由: アメリカで歴史的に最も古い蒸溜所の一つであり、アメリカンウイスキーの象徴的なブランドとされるため。ケンタッキーの蒸溜技術の伝統を体現するウイスキーとして、名高い存在です。
非常に飲みやすく、多様な層に対応できる特長を有しています。
バニラやキャラメルの甘さが際立ち、ウッディな香りが全体を引き締めています。
初心者からウイスキー愛好家まで幅広い層に親しまれる1本です。
終わりに
ウイスキーの呼び名には、その土地や歴史、人々の愛情が詰まっています。
お気に入りの銘柄を別の呼び方で楽しむことで、新たな発見があるかもしれません。
「通称」や「別名」を知ることで、ウイスキーへの理解がより深まるでしょう。
次回、あなたのグラスに注がれるウイスキーの名前にもぜひ注目してみてください。
ウイスキーの世界が、もっと豊かで楽しいものになりますように。
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